下葺き材の重要性
見えないところで住まいを守る、屋根と下葺き材のお話
屋根は、雨や風、強い日差しから住まいを守っています。屋根材には、火災の際に火の粉や熱が建物内部へ伝わるのを抑える役割もあります。
普段は屋根の表面しか見えませんが、屋根の防水性能を支えているのは、屋根材だけではありません。その下に施工されている「下葺き材」も、雨の侵入を防ぐ重要な役割を担っています。
屋根材と下葺き材がどのように働いているのかを知ることは、雨漏りの原因や、これからの屋根の維持管理を考えるきっかけになります。

屋根材と下葺き材の役割
一般的な勾配屋根では、屋根材と下葺き材が役割を分担しています。
屋根材は、雨水を受け流す役割。
スレートや金属屋根、瓦などの屋根材は、雨水を屋根の表面で受け止め、軒先へ流します。また、火災の際には、火の粉や熱が建物内部へ伝わるのを抑えます。
一方で、屋根材だけですべての雨水を防いでいるわけではありません。屋根材には継ぎ目や重なりがあるため、強い風を伴う雨などでは、その下に水が入り込むことがあります。
そこで重要になるのが、屋根材の下に施工されている下葺き材です。
下葺き材には、アスファルトルーフィングや改質アスファルトルーフィングなどがあります。屋根材の下に入り込んだ雨水を受け止め、建物内部への侵入を防ぐ防水層です。
つまり、屋根材が雨水を表面で受け流し、下葺き材がその下で雨の侵入を防ぐという仕組みです。
雨漏りが起こる主な原因
雨漏りの原因は、一つとは限りません。
● 屋根材の割れ、ずれ、浮き
● 棟板金や谷板金などの板金部分の傷み
● 屋根と外壁、煙突などの取り合い部分の不具合
● 施工時の納まりや固定方法の問題
● 下葺き材の破れや経年劣化
● 釘などの貫通部分における止水性能の低下
● 屋根下地の腐食や劣化なかでも注意したいのが、下葺き材の経年劣化です。
下葺き材は、年月の経過とともに少しずつ性能が変化します。防水シートの傷みや、固定部周辺の止水性能の低下が進むと、屋根材の下に入り込んだ雨水を十分に防げなくなる場合があります。
屋根材の表面がきれいに見えていても、内部の下葺き材や下地まで同じ状態とは限りません。そのため、屋根は見た目だけで判断せず、屋根材・下葺き材・下地を含めて状態を確認することが大切です。
築30年前後は、屋根の状態を確認する目安
下葺き材の耐久性は、製品の種類や性能、施工状況、屋根の形状、日当たりや風雨の影響などによって異なります。
そのため、築30年になったら必ず交換しなければならない、というわけではありません。
ただし、築30年前後は、下葺き材を含めた屋根全体の状態を確認し、これからの維持管理を考える一つの目安になります。
次のような点を確認しながら、今後の方法を検討します。
● これまでに屋根の点検や修繕を行っているか
● 屋根材や板金部分に傷みがないか
● 下葺き材や下地が防水機能を保てる状態か
● 雨漏りや過去の補修履歴があるか
● これから何年、その住まいで暮らしていくのか築年数だけで工事を決めるのではなく、現在の状態とこれからの暮らしを合わせて考えることが大切です。

屋根を守るための改修方法
屋根の改修方法には、部分補修、葺き替え工法、屋根カバー工法などがあります。
部分補修
屋根材の一部の割れやずれ、板金部分の不具合など、原因が限定されている場合は、部分的な補修で対応できることがあります。
ただし、雨漏りの原因が複数箇所に及んでいる場合や、下葺き材・下地まで劣化している場合は、別の方法を検討する必要があります。
葺き替え工法
葺き替え工法は、既存の屋根材を撤去し、下葺き材や下地の状態を確認したうえで、新しい屋根を施工する方法です。
下地や下葺き材の状態を直接確認し、必要な補修を行えることが特徴です。屋根全体の劣化が進んでいる場合や、雨漏りの原因を根本から確認したい場合に適しています。
屋根カバー工法
屋根カバー工法は、既存の屋根材を基本的に残し、その上に新しい下葺き材と屋根材を施工する方法です。
既存の屋根を全面的に撤去する工事と比べて、撤去する材料や廃棄物を減らせる場合があります。
ただし、カバー工法は、古い下葺き材そのものを取り替える工事ではありません。既存の屋根の上に、新しい下葺き材と屋根材を重ねて施工する工事です。
そのため、既存の屋根材や下地の状態によっては、施工できない場合があります。下地の傷みが大きい場合や、雨漏りの原因を確認・補修する必要がある場合は、葺き替え工法が適していることもあります。
どの方法が適しているかは、屋根の状態を確認したうえで判断することが大切です。
屋根の状態が気になったら、まずはご相談ください
次のような症状がある場合は、屋根材や下葺き材、板金部分などの状態を確認することをおすすめします。
● 天井や壁にシミがある
● 雨のあとに室内で水滴や湿ったにおいを感じる
● 屋根材の割れ、ずれ、浮きが見える
● 棟板金や谷板金などに浮きやサビがある
● 軒裏や破風板にシミや変色がある
● 雨樋の詰まりや破損、屋根材の破片が見られる
● 強風や台風のあとから屋根の状態が気になっている
● 築30年前後で、これまで屋根の点検や修繕をしていない
● 過去に雨漏りを補修したが、再び同じ場所に症状が出ている症状がある場合でも、すぐに大規模な工事が必要とは限りません。
部分補修で対応できるのか、経過を見ながら維持管理できるのか、屋根カバー工法や葺き替え工法を検討する必要があるのか。まずは現在の状態を確認し、住まいに合った方法を考えていきます。
屋根に上ることは危険を伴うため、ご自身で確認しようとせず、専門家にご相談ください。

星野建設では、住まいの状態と、これからの暮らしを伺いながら、必要な点検や修繕をご案内しています。雨漏りの有無や築年数にかかわらず、屋根のことで気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
大切なのは、工事をすることではなく、住まいを守ること
屋根の工事には、決して小さくない費用がかかります。
だからこそ、星野建設は築年数だけで工事を決めません。まず住まいの状態を確認し、必要な工事と、今は必要のない工事を見極めることを大切にしています。
まだ使えるものを大切に使うこと。
必要なところには、きちんと手間をかけること。
工事によって生まれる廃棄物や、環境への負担にも目を向けること。
それが、住まいを長く守り、価値を次へつなぐための星野建設の考え方です。
大切な住まいを、これからも。
建物は、完成したときが終わりではありません。
人が暮らし、時間が流れ、少しずつ変化していきます。
屋根の状態を知ることは、これからの住まいを考える第一歩です。
雨漏りが起きてからではなく、起きる前にできることを考える。
屋根材が雨水を受け流し、下葺き材が雨の侵入を防ぐ仕組みを知る。
必要な工事を見極め、手間を惜しまず、今ある住まいを大切に守る。
私たち星野建設は、建物をつくることだけでなく、その後の暮らしをともに守り、住まいの価値を次へつないでいくことも、建設会社の大切な仕事だと考えています。

「ともにつくり、価値をめぐらせ、次へ。」
星野建設株式会社